先日TV番組のケンミンショーで、
北海道はもちろん全国的にも有名な
半身揚げ専門店さんが
出てましたがご覧になりましたか?
半身揚げといえば
揚げたて独特の皮パリが
たまらないですよね。
両手で半身揚げを持ち上げ
豪快にかぶりつくと、
香ばしい皮と、鶏肉の旨味が
口いっぱいに広がるんですよね
もちろん揚げたてなので
柔らかいです。
鶏から屋さんは、
半身揚げないんですか?
と、よく聞かれるのですが
以前、何回か提供していましたが
僕自身が納得のいく出来じゃなくて
すぐに販売をやめちゃうという
わがままっぷりで
なぜ販売中止にしたのか?
結論から言いますと
ジューシーさにフォーカスすると
皮パリが難しいんです。
「素揚げ」という調理工程のみで
皮パリで、中がしっとり
ジューシーというのは
普通は難しい。
というか、調理化学的には
有り得ないです。
半身揚げ二極化問題
1・一般的な半身揚げ
揚げたて皮パリだけど、
身の水分が失われ
胸肉やささみが、ボソボソになりがち。
冷めると固くて食べにくい
二極化指数:皮パリ85、肉汁10
2・僕の試作段階の半身揚げ
揚げたてで、胸肉やささみが
ジューシーすぎて
肉汁が溢れ出します。
冷めても固くなりにくく
その圧倒的な肉汁の量により
皮パリ持続時間が一瞬で終わる
二極化指数:皮パリ10、肉汁100
と、僕は考えていて
僕の作る半身揚げは
お持ち帰りには不向き
だと思い込んでいました。
イートインですら
揚げてテーブルに運ぶまでに
皮パリが失われるほど。
やっぱり半身揚げは、普通が一番だと
思い込んでいました。
ですが、皮パリのお店ですら
お持ち帰りはしっとりしてますよ。
と、お客様から言われ
ハッとしました。
そうか、それが当たり前なのか!
今も、研究を続けています
そこから僕は
よりジューシーで柔らかく
お子様からお年寄りまでも
ささみを残すことなく
食べられる半身揚げの
試作を繰り返しました。
現段階での、僕の作る半身揚げ指数は
皮パリ70、肉汁70のミニマムなバランス
これ以上、どちらかを優先すると
反作用で失われ、バランスが悪くなります。
まだまだこれからも
試作は繰り返しますが
僕の考える半身揚げ完成
までの工程は、揚げるという
1工程だけではなく
現段階では5工程に分かれます。
仕込みに24時間以上を費やします。
鶏から屋はザンギ専門店なので
ザンギのストックは沢山有りますが
半身揚げを大量にストックする
冷蔵庫はないので
一日の生産量も限られます。
完成までの時間と労力
ただあげるだけなら楽なのに・・・
これでは商売にならないことは
誰でもわかっちゃいますよね(汗)
やっぱ無理なのかなー。
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